救急科ローテを振り返って
研修医1年目の平井です。先日7/21、8週間にわたる救急科ローテが終了しました。
1年目研修医の中で最初に救急科を回り終えたのでその感想を綴っていきたいと思います。
と、その前に当院のER研修について
糸病の臨床研修では救急科以外の期間でも週に2回程度、ERでの研修を行います。そのため1年目の4月からERでの業務を経験可能です!
実践に勝る勉強無し!救急に興味のある方は勿論、common diseaseを一通り診られるようになりたい方、総合診療的なことに興味のある方など、ERで多くの症例を経験できる当院での研修はオススメです。
〜以上アピール終了〜
さて、私自身についてですが、正直なところ最初の4月のER研修は右も左もわからない状況でした。救急車が到着すると慌てふためき、上級医の先生にGCSを尋ねられてもまともに答えられない有様…。気道確保方法を問われれば「えっと…なんか顎をクイッとして…頭下げて…」みたいな回答…。それから数度の経験を積み、幾らかマシにはなりつつもやはり内心不安を抱えつつ5/29 の救急科ローテ開始日を迎えました。
救急科のローテが始まり最初に感じたことは、やはり毎日午前も午後もERを担当すると慣れも早いということでした。名前を覚えるのが苦手な自分でもER担当の看護師さん(本当にお世話になります)の顔と名前も覚えられますし、患者さんの連絡第一報〜到着後の対応の流れも自然とこなせるようになります。大腿動脈採血などの手技もほぼ毎日のように経験できるので一連の流れ自体はスムーズにこなせるようになります(上手くいかない時もあります)。
やはり習うより慣れろとはよく言ったもので、頭で分かっていることでも実際に動くとなると上手くいかないことが多いです。そこで毎日ER担当という密度の濃い研修行うことで、自分でもそれなりに自信や余裕を持って診察や対応に臨むことが出来るようになったと感じています。また多くの症例を経験することで診断能力を磨くと同時に様々な疾患や症候への知識を深めることができました。
勿論未だ至らない所ばかりではありますが、確かな成長を感じられる充実した8週間でした。
経験症例・手技一例
脳梗塞、脳出血、BPPV
心不全、急性冠症候群、房室ブロック、心肺停止
気管支喘息、肺炎、過換気症候群
胃腸炎、腸閉塞、十二指腸潰瘍穿孔
尿路結石、尿路感染症、痛風
蜂窩織炎、虫刺症、マムシ咬傷、オコゼ刺傷
椎体圧迫骨折、大腿骨頚部骨折、肩関節脱臼、交通外傷、切創、刺創、打撲創…etc.
静脈ライン確保、静脈採血、大腿動脈採血、EPLY法
局所麻酔・創部縫合(ステープラー含む)、脱臼整復補助
心肺蘇生法、気管挿管…etc.