2025年度教育イベント② 「総合診療医の頭の中を覗いてみよう2025」山里 一志先生 (練馬光が丘病院)

6月22日(日曜日) 朝10時

医局カンファレンスルームに入る。医学生6人、研修医5人など大勢でのイベントとなった。幾分緊張感のある雰囲気。練馬光が丘で研修を開始した1年目の同期と初対面もあり、落ち着かないスタートだった。自己紹介でも途中から何を言っているかわからなくなり、恥じ入っていたが、これはいつものことか。

当初スケジュールでは研修医が二組に分かれ、患者を診察するという予定だったけれど、脳梗塞の患者1人が来たので、予定変更。この即興的な所は当院イベントの醍醐味でもあるし、苦労するところでもある。とはいえ月1回だから慣れることも難しく。

全員でぞろぞろERへ。初期研修医1年目3人 (1人は普段は練馬)、2年目3人(うち2人は現在外病院 で研修中) なので、珍しい光景である。患者のベッド周りで、山里先生の流れるような診察を見る。

一通りの診療後、診察室で山里先生のレクチャーを聞く。大勢が小ぶりな部屋にぎゅうぎゅう詰めである。冷房があまり効いていなかった診察室が皆の熱気でさらに暑くなる。
- 脳梗塞 心原性→一発完成、アテローム性→階段状
- ADの除外のためにARがないか聴診する、CCAの雑音の有無
- 消去現象
- 顔面神経麻痺→笑わせる
- 利き手から書き始める、General appearanceを書く

そうこうしているうちに2人目の熱中症疑いの患者が来る。同期の北澤先生がfirst touchを任される。
- 鑑別として髄膜炎、UTI、血流感染症は考慮する
- 心エコーで心筋炎がないかどうか
- 首の聴診で甲状腺雑音があるかどうか
- lactateが上昇していれば帰宅でも再度lactateを確認する。上昇持続していれば敗血症、アナフィラキシー、神経原性ショックなど鑑別に挙げる

この2人の患者の診察、振り返りが済んだ後、遅めの昼食。

そして震えについてのレクチャー。Parkinson vs 本態性振戦の話から、その他の様々な原因(SMA、等尺性振戦、書痙など) まで、参考動画を交えつつ非常に参考になる内容だった。救急外来でも主訴+震えで来る方はいらっしゃると思うので丁寧な観察を心がけたいなと思った。

イベント終了後はレストランにて懇親会。各学生とは当院についてや初期研修全般の話を、山里先生からは練馬光が丘病院に関してや、趣味 (映画、読書) の話をした。「神経内科医の文学診断」をお薦め頂いたが9/6現在まだ読めていない(というか、古本しか手に入らないしなぁと思って電子vs本のどっちがいいか考えている。)

山里先生、脳神経内科の内容多めの解説とレクチャーありがとうございました。昨年は国試前にオンラインで参加したのですが今年は現地で出席でき、大変嬉しかったです。

参加して頂いた6人の医学生の皆さん、遠いところをありがとうございました。このようなイベントは定期的に開催されており、直近だと9/27の長尾先生のレクチャーとなります。オンラインでの参加も可能です。よろしくお願いします。

Listen to your patient, he is telling you the diagnosis. (William Osler) 

6月から書き始め、文章が難しいなと思っているうちに9月になってしまった。溜め込みすぎである。反省。



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